仏壇にお供えしてはいけないものは、食べ物では肉や魚などいわゆる「なまぐさもの」とされているものや、日持ちしないお菓子、常温だと溶けるお菓子です。
また、トゲや毒のある花もNG。
仏様がいらっしゃる仏壇には、お供えしてはいけないものがきちんと決められています。
でも、イマイチそれがどんなもので、なぜお供えしてはいけないのか、よく分からないですよね…。
ということで今回は、仏壇にお供えしてはダメなものを詳しくご説明します。
しっかりとご先祖様や故人様を供養するためにも、そしてご遺族の方々のためにも、お供えしてはいけないものを把握しておきましょう。
仏壇にお供えしてはダメなものはズバリこれ!
冒頭でも少しお伝えしましたが、仏壇にお供えしてはいけないものは、肉や魚類、日持ちしない生菓子、常温では溶けてしまうお菓子、トゲや毒のある花です。
では、もう少し具体的にお供えしてはダメなものと、またなぜこれらをお供えしてはいけないのか、その理由を解説していきますね。
肉や魚(なまぐさもの)
仏教では基本的に殺生(せっしょう)を禁じています。
動物や魚などは「なまぐさもの」と言われており、お供えすることが禁じられているんです。
そのため、肉や魚を一切使わない、精進料理がお供えに向いているんですね。
ちなみに、ご家庭で精進料理を用意して仏壇にお供えする際は、出汁をとる時も鰹節などではなく、昆布で出汁をとるようにしましょう。
日持ちしない生菓子
ケーキやシュークリーム、プリンなど、日持ちしない生菓子はお供えするのに向いていません。
基本的にお供え物は、長時間お供えしてから家族でいただいたり、お線香をあげにきてくださった方に分けたりします。
生菓子の場合、お供えした後に食べられなくなってしまうこともあるし、分けてあげることも難しいんです。
個人が好きだったものであっても、基本的には生菓子は仏壇にお供えしてはいけないんですよ。
常温だと溶けるお菓子
アイスクリームやキャンディー、夏場だとチョコレートなども、仏壇にお供えしてはダメなものです。
先ほども説明したように、仏壇には長時間お供え物を置いておくことが多いもの。
溶けるお菓子だと食べられなくなるし、また仏壇を汚す可能性も考えられます。
そのため、常温で置いておけないお菓子はお供えしないようにしましょうね。
仏壇に供えてはいけない果物ってある?
基本的には仏壇に供えてはいけない果物はありません。
ただし、お菓子と同様、日持ちがしない果物は避けた方がいいですね。
トゲや毒のある花
トゲのあるバラやアザミ、毒のある彼岸花やジキタリス、また花粉が取れてしまいやすいだけでなく香りも強いユリは、お供えしてはいけない花です。
花にトゲがあると、お供えする際にご遺族がケガをする可能性もあるし、毒がある花も危険なためNGなんですよね。
ユリもお供えする場合もありますが、花粉が取れて衣類に付着することがあるので、やめた方が良いですよ。
最近では、故人が好きだったらバラをお供えしても良い、という風潮になってきてはいます。
しかし、基本的にはトゲや毒のある花、そして香りが強い花は、仏壇にお供えしてはいけないものなので覚えておくと良いでしょう。
以上が、仏壇にお供えしてはいけないものです。
結構お供えNGなものってあるんですね。
バラなどは贈り物によく使われる花だから、ついうっかりお供えしてしまいそうですが、NGなので注意してくださいね。
食べ物のお供え物の場合は、基本的にはご遺族の口にも入るものだと考えて、何が良いか選ぶといいですよ。
お仏壇のお供え物はどんなものなら良い?おすすめのお菓子は?
仏壇にお供えしてはいけないものはわかりましたが、お仏壇のお供え物は何が良いのでしょうか。
仏壇にお供えして良いものは、お線香をはじめ常温で日持ちするお菓子、季節のフルーツ、菊などのお花ですね。
ではお供えしてもいいものを更に詳しくご説明します。
常温でも日持ちするお菓子
クッキーやマドレーヌ、フィナンシェ、マカロン、パウンドケーキ、バウムクーヘンなどの焼き菓子や、ようかん、せんべい、どら焼き、もなかなど、常温で置いておいても日持ちするお菓子ならお供えしてもOKです。
特に、故人様が好きだったお菓子をお供えするようにしましょう。
ちなみに私も、夫の実家の田舎に行く時は、お供えに焼き菓子の詰め合わせを持って行くようにしています。
実は今まで、動物由来のバターや牛乳などの乳製品や卵、動物性のゼラチンを使ったゼリーなどはNGだと思い、避けていました。
しかし、仏壇のお供え用お菓子については、動物由来の食材でも問題ないようです。
実際に、お供え用の洋菓子も販売されています。
(困った時はどら焼きや最中、おせんべいなどを選ぶと無難です)
もし不安なら、お店でお供え用のお菓子を教えてもらうといいですよ。
季節の果物
お供え用になっている果物の詰め合わせや、季節ごとの旬のフルーツをお供えしても良いでしょう。
特にリンゴやみかん、パイナップルなどは、日持ちするのでよりおすすめです。
故人様が好きだったフルーツをお供えしてもOKですよ。
菊などお供えに適した花
菊をはじめ、カーネーションやトルコキキョウ、ガーベラ、リンドウ、スターチス、グラジオラスなどがお供えするのに適しています。
わからない時は、生花店で「お供え用で」と頼んでみましょう。
適したお花を選んでくれますよ。
また、お供え用のお花であれば、プリザーブドフラワーのアレンジメントをお供えするのも良いですね。
ちなみに、故人様が好きだった花に毒やトゲがなければ、その花をお供えしても大丈夫ですよ!
以上が仏壇にお供えしていいものです。
お供え物に何を持って行こうか迷ってしまった時は、常温で日持ちするお菓子を持って行くのが特に無難ですね。
ご遺族の方々や、お線香をあげに来た方々みんなで食べることができるので、何かと喜ばれるんですよ。
お供えものは、ご遺族の方々や故人様のことを考えて選ぶのがベストですね。
仏壇にお供えしてはいけないもの まとめ
仏壇にお供えしてはいけないものは、肉や魚類の「なまぐさもの」や、日持ちしない生菓子、常温だと溶けるお菓子、トゲや毒のある花や香りの強い花などです。
反対にお仏壇にお供えするもので良いものは、常温で日持ちする焼き菓子や、季節のフルーツ、菊やトルコキキョウやカーネーションなどのお花です。
仏壇にお供えしてはいけないものって結構あるので、くれぐれもマナー違反や仏教の教えに違反することがないように、お供えものを選びましょう。